〜カヤックで琵琶湖を旅するブログ〜
天候について
  今日までブログを書いているけど、まだ自分のカヤックで水上に一回も出ていない。いつになったら、ブログタイトルにあるようにウォーターランドの風に吹かれる事が出来るのだ!?って感じだけど、明日、進水式を行う予定だ。場所は、高島市マキノ町の知内浜から、海津の方面へ漕ぎ出したいと思っている。この周辺は、僕がとても好きなエリアで今までに何度も訪れている。
 初めてなので、沖に出ないように岸に近い場所を、ひたすら漕いでいく予定だ。琵琶湖は危険なサメや、海賊や、魚雷を発射してくるような某国の潜水艦もいないので、その点は安全である。
 
 そこで、気になるのは天候なのだ。雨だったら、そもそも出かけようと思わない。分かりにくいのは風速だ。普段の生活で、今日は風が強いなという程度で意識したことはあるが、それが風速何メートルなのかなんて意識したことは、まるでない。明日のマキノの知内浜の天候を検索すると午前の風速は強くても3メートルになっている。雨も降りそうにない。進水式には絶好の日かもしれない。

ファルトボートの組み立て
  5月16日にBカヌーセンターから、注文しておいたファルトボートのアルピナ2が到着したという連絡あったので、早速その日のうちに大津まで出かけて、組み立て方を教えてもらった。アルミパイプのフレームを組み立てて、船体布を被せるのであるが、組み立て方を実地で教えてもらって本当に良かった。自力で説明書やDVDだけを見ても、出来ないことはないだろうけど、人に教えてもらうのがやっぱり近道だと思う。Bカヌーセンターで、1回目の組み立てを行った時は、とにかく必死で理屈も分からず教えてもらったとおり、汗だくになってやった。パドル等の用品の受け取りも含めて、かなりの長時間、社長さんにはお付き合いいただいた。

 2回目の組み立ては自宅でやってみたけど、2時間近くかかってしまった。スタン(船尾)側部分が、慣れるまでは大変だ。フレームの組み立てはスムーズに出来るけど、船体布を被せるのに慣れがいりそうだ。

 3回目の組み立ては40分で出来た。組み立て方の理屈や、ガンネル、チャイン、キールという専門用語も、少しずつ分かってきた。進水式当日も、これで何とかなりそうだ。次回は30分くらいで、組み立てられると思う。でも、急ぐことに意味なんかない。現地に着いたら、のんびりとした気分で組み上げれば、それでいいと思うようになった。

 必死に何かをするために、ファルトボートに乗ろうと思ったわけではないのだから。

フォルトボートを買う
 カヌー体験で使用したカヤックは一人乗りのリジッドタイプのものだったけど、カヤックに乗るということがどういうものなのかは分かった。高い買い物なので、いきなり買ってしまって、自分には楽しめないものであると、事後に気がつくような事態は避けたかった。
 カヌー体験に参加したことで、自分にも楽しめそうなものであると確信した。ただ、一歩間違うと大きな事故につながるものであるという認識は常にある。

 カヌー選びは、それほど迷うことはなかった。ゆったり、のんびりと水上散歩を楽しみたいと思ったし、家で収納しておく場所を考えると、折りたたみのものを選択するしかなかった。そんなわけで、欲しいと思ったのはファルトボート(フォールディングカヤック)である。

 自分の周囲に、カヌーに詳しい人がいるわけでもないので、情報は自力で探さないといけない。カヌー体験が終わった後で、大津のBカヌーセンターに寄って、親切に説明していただいた。
 国産のファルトボートは、アルフェック(モンベル)とフジタカヌーである。モンベルはアウトドア用品で馴染みがあったけど、フジタカヌーは、この趣味を始めてから知ったメーカーだ。
 僕の使用用途は、おそらくほとんどの場合、一人で乗ることになるけど、もしかしたら、二人で乗ることもあるかもしれない。だから、タンデム艇になる。アルフェックとフジタカヌーを比較したら、生地やシートや組み立て方は違うが、価格差と強度等を比較すると、大きな差はない。どっちを買っても外れはなさそうだ。
 僕は、黄色いファルトボートが欲しかった。アルフェックは2010年モデルからアリュートもボイジャーもコストダウンのためか、赤と青だけになってしまった。これからずっと付き合っていくので、カラー選択は重要だと思う。そんなわけで、フジタカヌー製のアルピナ2−430EXを、大津のBカヌーセンターへ発注した。
 オプションは、乗り降りしやすいようにオープンタイプのリブフレームにし、パドリングするときに、足に力を入れやすいようにフットブレイスを付けた。あとは、必需品の浮力体と、防水性を高めるためのコーミングカバーも注文しておいた。
カヌー体験
  本日の段階で、まだ進水式は終えていない。今度の土日辺り、天候が良ければ、琵琶湖で進水式をと思っている。

 買いたいと思っているのは、ファルトボート(フォールディングカヤック)なんだけど、カヤックに乗った経験はなかったので、ゴールデンウィークに、近江八幡でカヌー体験教室を受けた。当日は7人くらいの参加人数で、小学生から50代の方までの年齢層だった。このカヌー体験は2時間、みっちりと教えてもらえる。とても貴重な体験だったと思う。

 この体験教室で使うカヤックは、思ったよりも不安定で、最初はかなりおっかなびっくり乗っていた。沈せずに、無事に2時間の体験教室を終えることが出来るかどうか、かなり不安だった。しかし、沈する経験も必要なので、僕の代わりに他の参加者の中で誰か沈してくれないかと期待もしていた。(おいっ)
 しかし、誰も沈することなく無事に終了した。

 パドリングスポーツというくらいなので、パドル操作する腕が筋肉痛になるのかと思っていたら、艇内で膝を突っ張っていないとバランスが取れないので、膝の筋肉の方が筋肉痛になった。これは意外だ。

 インストラクターの方は、この道30年の経験があるけど、今でもいろいろな発見があると言っておられた。何事も、そんなものなんだなあ。
 
カヌー、カヤック
  このブログの文中には、カヌー、カヤック、ファルトボート等、その時々で違う単語を使っているけど、僕自身、厳密に分類して使っているわけでない。一般的には、ダブルブレードパドルを使うものがカヤック、シングルブレードパドルを使うものがカヌーらしい。しかし、カナディアンカヌーに乗ってダブルブレードパドルを使えないわけでもない。そうした場合、カナディアンカヤックになるわけではない。総称では、カヌーという単語を使った方がしっくりとくるだろうと思う。
 
 僕のカヤックは、組み立て式のもので、テントのような構造になっている。アルミ製のパイプをつなぎ合わせてフレームを組み立て、それに船体布を被せるという構造で、英語ではフォールディンカヤック、ドイツ語ではファルトボートという。収納ザックがそのままバックパックになるので、背負って電車で移動することも可能だ。かなり重いけど。
エネルギッシュなもの、アクティブなものを求めているわけではない
  20代の頃、オフロードバイクに乗って、野山を走るのが好きだった。20代は、それに全てを費やしたと言ってもいいほどだ。オートバイに乗るといっても、モータースポーツをしているという感覚はなく、レースに出場しようとも思ったことはない。僕にとって、オートバイは、野山に接するための媒介物だった。

 カヌーも僕にとっては、まさにそんな感じのものだ。水上を散歩するための媒介物という存在。したがって、水辺の世界を感じながらそこに存在していたい。あまり必死に漕がなくてはならないような状況にはなりたくない。
 しかし、相手は自然なので、そういう状況に陥ったら、窮地を脱するために、必死にならないといけないわけではあるが。

 カヌーも、僕の使用目的合っているであろうファルトボートという選択をした。

舟出
 

 10年くらい前の新緑の季節、近郊の湖でカナディアンカヌーに乗った。手漕ぎの舟は水上を散歩する速さで進めるのがいい。陸の上なら自分の足で景色を楽しみながら散歩することが出来るけど、水面を歩くのは、忍者等の特殊な人達(!?)じゃないと無理であるし、エンジン付の船だと、景色を楽しみながら進むには速すぎる。ちなみに、「舟」と「船」の違いであるが、「舟」は手漕ぎのもので「船」はエンジン付のものを指すらしい。鳥の鳴き声と木々や葉が風で擦れて出すサラサラという音、僕が操作するパドルの音。それ以外の音は何も聞こえないとてもシンプルな世界がそこにはあった。

  これが、初めてのカヌー体験で、その後、ずっと僕の心の中にその時の感覚が潜んでいて、いつか水上に自由に漕ぎ出したいという思いが、折に触れてよみがえったり、消えたりを繰り返していた。

 琵琶湖でカヤックを楽しんでいる人を見たとき、若狭湾でシーカヤックが海面を滑るように進む場面を見たとき、東南アジアの島々で海洋民族がアウトリガーカヌーを操っているのを見たとき、いつか、自分も水上散歩をしてみたいと思った。

 しかし、そういう思いとは裏腹に、泳ぎがそれほど得意ではなく、肌が弱いので体を水に浸けたり紫外線を浴びるのは避けたかったり、他に買いたいものがあったりという経済的な理由で実現することはなかった。

 

 結局のところ、実現できない理由と実現させたいという強い思いを天秤にかけて、どちらへ傾くかで実現したりしなかったりするのだと思う。ただ、それだけのことだ。


 そんなわけで、2010年5月16日、一艇の黄色いファルトボートを手に入れた。