〜カヤックで琵琶湖を旅するブログ〜
古の端舟(コハクチョウの鳴く里で)

 尾上にある「葛篭尾崎湖底遺跡資料館」へ出かけてきた。 

 今さらながら、尾上は長浜市になっているのに気が付いた。長浜市は市域がかなり広い。この資料館は、琵琶湖沿いではなく集落の中にあった。僕が行った時は、客は誰もいなくって、入管料の200円を支払って、中に入るときに、部屋の電灯を点けてもらえた。おそらく、客はそんなには来ないのだろうな。

 湖底遺跡を研究した学者の「小江」(文字は違うが僕の名前と同じ読みだ。)さんが使っていたカメラ等の記録道具が展示しある。他に、湖底から出土した土器や丸木舟もあった。配布されている資料を見たら、こんな挿絵が掲載されていた。





 カナディアンカヌーに似ている。でも、カナディアンカヌーほど、着座位置は高くはない。展示してあった丸木舟を見ても、ボリュームが低い(幅が狭い)ので、低重心で乗らないと危ないと思う。そんなわけで、現代の艇で最も近いのは、オープンデッキのタンデムカヤックに2人で乗り、シングルブレイドパドルで漕ぐスタイルになるのだろうか。あるいは、板状に近い艇なのでシットオンカヤックに近いのかもしれない。

 資料館に、丸木舟を復元したもので、葛篭尾崎まで漕ぐ検証をしてみたと書かれていた。動力船がなかった、数千年前は、この丸木舟で琵琶湖をツーリングしていたのだろう。(ツーリングとは言わないか)
 そんな悠長な時代ではない。

 でも、漁労目的であれば、普段はそんなに遠くへ行く必要もないのかもしれない。でも、縄文時代に尾上に住んでいた人たちは、小鮎を採るために、姉川や知内川まで出かけていた可能性もあるだろう。そうなると、移動距離は長くなるが、この丸木舟なら、琵琶湖のどこにでも行けるポテンシャルがあるのだろう。現代人よりも体力があると思うし。


 資料館を出た後、夕方近くの集落をカメラを持って散歩した。コハクチョウの鳴く声が聞こえてくるので、頭上を見上げると、3羽のコハクチョウが琵琶湖に向かって、飛び去って行った。

 ここに住む人たちは、コハクチョウの姿なんてこの季節になったら、当たり前の光景なんだろうけど、僕にとっては貴重なものを見た気分になる。




 頭上を飛び去るのは一瞬なのに、ちゃんと写真を掲載しているのが、このブログの特徴だったりする(笑)
いつかそのうち。
 天候や個人的な都合で、なかなか時間が取れないこともあり、なかなか水上に出る事が出来ずにいる。休日の午後、少し時間を取ることが出来たので、3時頃から、尾上近辺に写真機材一式を担いで、琵琶湖の夕日を見に出かけた。

 思えば、琵琶湖に魅せられたのは、ここの風景を見たからかもしれない。そして、カヤックに乗ろうとした動機も、この水中から生える立木の島を、近くで見てみたいという願望があったからだ。

 カメラのファインダーを通して、いったいどれだけの時間、この木々を見つめただろう。暗室の引き伸ばし機の台盤上に投影されるネガ像の木々に、どれだけの時間を注いで、写真を作ったであろう。





 この付近は、水中から木が生えているくらいだから、水深は浅いのだろうか。岸部にはたくさん木が繁っているので、沈した時のことを考えると、簡単に上陸出来そうにないので、少し躊躇してしまう。でも、いつか、時期が来たらここを漕いでみよう。


 以前、近江八幡の水郷を漕いだとき、「たつべ」という漁業用のしかけが、ところどころに設置してあるのを見かけた。その「たつべ」を、満載している船があった。船には蜘蛛の巣が張っていたりしたので、もうこの「たつべ」は長い間、使われていないのかもしれない。



 船の隅の方に、プラスチック製の「たつべ」も何個か置いてあったけど、やはり葦(萱かも)と、金属製の底板と紐で制作された「たつべ」の方が風情があってよい。プラスチックに限らず、化学合成製品ほど、素材として風情のないものはない。カメラの場合、一番風情があるのは木製カメラだと思う。カヤックの場合も木製が格好いいと思うのだが、しかし、実用を考えると現状の素材が一番だ。
 「たつべ」も、写真のような素材で作ると、一個作るのに、かなりの時間がかかりそうだな。



 あれ!? 今、気がついたのだけど、「たつべ」って、比較的水深の浅い場所にしかけるものじゃなかったかな。ってことは、水中から木が生えているし、この辺りの水深は浅いのかな。

 いつか、答えが見つかる日が来ればいいな。



 
安曇川の白髭神社の鳥居

 最近、仕事が多忙で休日は、本当の休日で家に閉じこもっていることが多い。。

 3月11日、未曾有の大災害が起こった。先ほど、写真家マイケルケンナのサイトを見たら、白髭神社の鳥居の写真がトップページに掲載されている。トップページには、通常は新作が掲載されるのであるが、祈りを象徴するものとして鳥居を掲載したのかもしれない。画像をクリックすると、彼の日本の災害に対するメッセージが掲載されている。

 僕は、まだこの鳥居の元を漕いだことはない。今年は、この辺りにも行きたいと思っている。

衝突事故は避けたい。
   先日、水郷へ行ったときに、ある場所の岸近くでカヤックを停止させて休憩していた。すると、後方からエンジン付の漁船が近付いてきた。漁船と言っても二人くらいしか乗れない長さ5メートルほどのカヤックよりも大きいくらいの小型艇である。その船に乗っている漁師が、僕に向かって、「ぶつかるぞ、どけどけ。」と言ってきた。
 あまりに急な事だったし、こちらは停止しているので、どちらへ移動すれば避けることが出来るのか分からなかった。下手に動いた方が危険であると感じたため、動かなかった。結局、衝突は回避出来たのであるが、水上交通というのは、こういうものなのだろうか?
 もし、衝突した場合、僕に過失があるのだろうか?

 陸上の道路交通だと、停止している車が、動いている車を避けるために移動するなんてことはあり得ない。そもそも、停止している車に衝突したら、0対100で動いている方の過失になるはずである。僕は、自動車事故で、停止している立場で3度衝突されたことがあったが、保険は相手側の過失で100パーセント修理することが出来た。
 
 そもそも、カヤックとは、どのような存在なのか?免許が不要で乗れるため、法律的な知識はまったくなくても、乗ることは出来る。しかし、それ故に、水上交通関連の法律の縛りが、もしあったとしても、それを知ることなく乗ることになる。カヤックは、少なくとも船舶法で定義される船舶ではなさそうな気がする。カヤックは浮き輪を付けて遊泳している人と、大差ない存在なのだろうか?

 僕の、勝手な想像だけど、カヤックのような、いわゆる「端舟」については、存在そのものが少数であるため、カヤック、というより「端船」の水上交通に関する法律は用意されていないのではないだろうか?そうなると、あの漁師の言動は暴言ということになるのか?
 そうなると、もはやモラルの問題かな。しかし、人身事故が起きたのであれば、何かの法律に基づいて刑事罰が課せられるのだろうけど。通常の、業務上過失傷害罪か。。
 
 水郷のように狭い水路状の場所だと、小型船との衝突はあり得るのかもしれない。宮ケ浜と沖島の間は、観光船や定期船の航路になっているので注意が必要だが、水郷と違って見晴らしがいいこともあり遠くからでも確認出来るため、衝突回避をする時間は充分にあるので、まあ、大丈夫だ。いずれにしても、衝突事故に関しては留意しておいた方が良さそうだな。