〜カヤックで琵琶湖を旅するブログ〜
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犀川から五六川へ

  午後から近所の川を漕いだ。車で5分くらいなので、気軽に行けるけど、未だに最良の出艇位置を決められず、うろうろする。自宅の近くなので、最悪、沈してずぶ濡れになっても、すぐに帰宅すればいいだけなので、着替えは持って行かない。予備パドルもビルジポンプも今回は無し。ジャージを着て、寒くなった時に着るフリースと、カメラを首から下げるだけの井出たちだ。もちろんPFDは装着している。

 水分補給のための、お茶を積み忘れたのはちょっと痛かったが、暑い時期ではないので、我慢できた。車から荷物を降ろし、30分くらいで準備完了。2時には漕ぎ出す事が出来た。ここは狭い川なので、安心だ。こんなところでカヤックをやっているのは、僕だけなので、まさに独占状態だ。とは言いつつも、大抵いつも、カヤックをやっている時は一人なので、常にどこでも(琵琶湖でさえも)、独占状態なのだけど。




 岐阜からでも息吹山はよく見える。子供の頃から伊吹山を見ながら育ったと言ってもいい。琵琶湖からでも息吹山はよく見えるが、岐阜からだと、伊吹山の形が琵琶湖側から見える形状とは、随分違う。伊吹山に雪が積もって白く見えるのも、そろそろだなと思いながら、パドルを動かす。
 
 前回、ここにカヤックを浮かべたのは7月の下旬だった。それから3ヶ月半あまり経過する間に、季節はすっかりと移ろいでいる。川の畔の青々としていた植物たちはすっかり枯れて秋の色に染まっている。川面にも、枯葉が浮かんでいる。水辺の鳥達も、カイツブリや鵜等の留鳥に加えて、鴨等の渡り鳥も飛来している。




 
 最初に、犀川を遡り、行けるところまで行く。犀川が長良川と接する辺りから2キロほど上ると、浅くなってしまって、焦げないのだ。無理に行けば行けるのだろうと思うけど、いつもそこで引き返している。そのポイントに到着したのが2時半だったので、時速4キロくらいになる。歩くのと同じ速さであることを実感する。地上を散歩する時、歩く速度は、結構早いほうだと思う。でも、途中で何かを見つけたりすると、そこでしばらく立ち止まってしまうため、進む速さに比例して距離が伸びることはない。

 この日の空模様は、雲が立ち込めていた。完全に曇っているわけではないので、陽がさすときがある。時雨れそうな黒い雲も浮かんでいる。ある意味、ドラマチックな空模様だ。本当に時雨れてきたら困るけど。





 この辺りは、犀川と五六川が合流している低湿地帯で周囲には雑木林が立ち込めていて、ちょっとした水郷風景を形成していると言ってもいい。この前まで、犀川と五六川は、小さな規模の橋と土堤を兼ねた建造物で遮られており、川伝いにカヤックで行き来出来ないようになっていた。ポーテージしようと思えば出来るかもしれないけど、それは心情的にしたくはない(笑)

 しかし、前回、ここを漕いだ7月下旬以降に、その遮断していた堤が工事で壊されているのを発見した。壊されていたというよりは、元々そんな堤はなかったはずなので、本来の姿に戻ったというべきであるが。
 まさか、カヤックでここを通りやすくするために工事してくれたとは思えないが、これはすごく嬉しい出来事である。これで、犀川から五六川にカヤックで漕ぎ進む事が出来るようになったのだ。

 この季節、陽が落ちるのがすごく早いので、あまりゆっくりもしていられないが、五六川を行けるところまで漕いでみることにする。少し進むと、水中で魚が暴れている。カヤックの周囲から逃げていかない。鯉だ。口を開けてパクパクやっている。迫力がある。夢中で写真を撮るけど、決定的瞬間は撮れなかった。






 さらに漕ぎ進む。牛牧閘門まで、なんとか辿り着くことが出来た。これ以上は時間的に無理だ。上流では橋の工事もやっているし。この牛牧閘門(うしきこうもん)、1904年に建造されたもので、土木工事の歴史的遺産らしい。カヤックに乗って、この位置から牛牧閘門を眺めたのは、歴史上、僕が始めてかもしれない。カヤックで潜り抜けることが出来るかどうか試してみた。水深も幅も何とか大丈夫だ。




 暗くなってしまうといけないので、そろそろ戻らないといけない。途中、通学路になっている橋の上から、近くの小学校から下校してくる女の子に、

「なにをやってるんですかーー?」
と、声をかけられた。僕は、

「遊んでるんだよ。」

と答えた、あの子はどう思っただろう。でも、本当にそれだけ。川の調査をしているわけではないし、魚を捕まえているわけでもない。

午前中は仕事をして、午後からわずか2時間あまり漕いだだけなのに、これだけいろいろなことが体験できた。とても密度が濃い時間を過ごすことが出来た。

今度は、五六川を行けるところまで行ってみよう。

 

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