〜カヤックで琵琶湖を旅するブログ〜
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海津大崎で花見

 いつかは、「お花見カヤック」というものをやってみたいと思っていた。桜は、開花期間が短いうえ、その期間中に、休日と天候の都合が着かないと、ツーリングを実行するのは難しい。

 芸術作品は、ただ制作すればそれでいいというものではなく、完成度が高く洗練されていなくてはならない。 カヤックツーリングにおいてもそれと同じで、ただA地点からB地点に行けばいいというものではなく、その道中で得るものが多いほど良い旅となる。しかし、毎回完成度が高く洗練された旅をするのは様々な要素が左右するので、簡単ではない。さて今回はどうか。。

 空が白みかけた5時過ぎに家を出て永原駅に6時30分に到着する。今回は、まだまだ不慣れなアルピナ1−450ハイブリッドを使用した。
 桜のシーズンなので、カヤックを組み立てる場所がないくらいカヤッカーで溢れていたらどうしようと思ったが、そんなこともなく駅前はいつもどおり誰もいない。安心したが、少し寂しくもある。アルピナ1−450を利用した電車行は今回が初めてになる。組みあがったカヤックに荷物を積載しようとしたが、アルピナ2−430には余裕で艇内に収納出来た量の荷物が収納出来ないのだ。長さにして20センチ長いので、ボリュームは低くても積載量は同じくらいかと思っていたが、そうではない。

 今回は、途中で荷物の出し入れの回数が多いような気がしたので、シーソックは使用せずに浮力体を使ったが、それで荷室がますます狭くなったみたいだ。カヤックのザックとカートは何とか艇内に収納出来たが、着替えや小物が入ったリュックサックは後部デッキに固定した。

 次回は後で書くけど、バラストも積載する予定なので、荷物の積み方については再考しないといけない。



 
 7時30分にカヤックに乗り込み水上の人となる。やはりアルピナ2−430と比較すると安定性は低い。乗り沈、降り沈は要注意だ。カヤックを少し進めると、堤防の上から花見客の老夫婦から声をかけられた。彼らは徒歩で海津大崎を経由してマキノへ向かうとのことだ。陸上と水上、ルートは違えども同じ目的地へ向かう道中の安全をお互いに祈り別れた。

 川を少し下ったところで、フットブレイスの位置を調整していないことに気が付いた。つま先を固定出来ないので、快適なパドリングが出来ない。でも、カヤックに乗った状態で手を足元に伸ばすと沈する可能性がある。アルピナ2−430なら多分、大丈夫かもしれないが、450は絶対無理だ。しかし、上陸出来そうな場所はしばらくないので、そのまま川を下っていく。この時間帯、太陽が低い位置にあるため横から光が注ぎ込むので、目の前のもの全てが立体的に見える。それが水面に映り込んだ光景はとても美しい。美しいのだが、フットブレイスの位置が気になって、それを満喫出来ない。

 ようやく河口に辿り着き、琵琶湖に入る。琵琶湖は、ごく弱い風が吹いているせいか小さな波が立っている。しばらく漕いで、小さな浜辺を見つけ、そこでフットブレイスの位置を調整する。しかしこれって、毎回調整するのは面倒なので、何か目印を近いうちに付けておいた方がいいな。

 大浦の辺りは桜はまだ咲いていない。つぼみの状態だ。手を水に浸けてみるが、この時期はまだ冷たい。沈したくはない状況だ。

 しばらく漕いでいるうちに曇ってきた。地形的な要因によるのか、この日の天候の状態がそうなのか分からないけど、漕いでいる場所によって曇ったり晴れたりしていた。海津大崎が近くなってくると、開花し始めた桜の木が、ところどころに現れるようになり、花見客を乗せた観光船も往来している。





 海津大崎の先端は、岩礁が多いので、それにカヤックを衝突させたり座礁したりしないように注意して漕ぎ進む。ナビで計測したら、アルピナ1−450の巡航速度は、僕の漕ぎ方だと時速5キロくらいみたいだ。アルピナ2−430よりも2割ほど速いような気がする。風や波の状態によって、4キロの時や6キロの時もあるけど、腕が苦痛にならない漕ぎ方で漕ぎ続けるなら、時速5キロと見ていいだろう。これは、今回のツーリングが終わった後で気づく事だが、アルピナ2−430よりも、腕への負担が少ないので、より遠くへ行くことが出来るということだ。漕いでいてもグングンと進んでいるような気がする。時速4キロと5キロなんて大差ないように思うけど、意外とこの差は大きいのかもしれない。

 ただやはり安定性に不安が残るので、怖くてリーンは出来ない。こわごわ、わずかな体重移動をして艇を曲げることになる。やはりバラストを積んだ方が良さそうだ。10キロくらいの水タンクを積めばいいだろう。僕の体重は61キロなんだけど、70キロくらいの人が乗るといいのかもしれない。




 
 海津大崎の突端から半島の西側に回り込むと、頂に雪が残る山々が見えた。山の頂には冬の名残が、麓の桜には春の気配が、存在している。

 ほんの数分、漕ぎ進むだけで空模様はがらりと変わる。同じ日にわずかな時間をずらしただけで、これだけ変わるとは。ここまで来ると、さすがにカヤックの姿がチラホラ遠くに見えるようになる。満開とはいかないまでも、桜がちらほら咲き始めているので、陸上でも花見客でにぎわっている。

 大崎寺の近辺からだと思うけど、スピーカーから、

「あまざけー。あまざけは、どうですかー。」

という販促の宣伝が聞こえてくる。もしかしたら、甘酒ではないかもしれないが、僕にはそう聞こえる。この音声は、対岸の知内川辺りでも、よく聞こえた。そんなに強固に甘酒を販売したいのだろうか?
それにしても、本当に甘酒なのかな。



 それにしても、この日は大量のカヤックを見た。こんなにたくさんのカヤックを見たのは、この日が初めてだ。でも、マキノの高木浜から海津大崎のエリアにしかいない。少し離れた場所から漕ぎに来る人は稀なのだろう。だから永原からの道中は、誰にも会わなかった。


















 しばらく漕ぎ進み、高木浜に到着する。この辺りは、いつ来ても気分がいい。カヤック乗りが集まるのも分かるような気がする。




 

 先ほどの寒々とした光景とは違い、ここは、温かさであふれている。桜が咲き始め、ユリカモメが舞い、浜辺を散歩する親子がいる。(後姿しか見えないけど、きっとこのお母さんは美人だな。)

 そんな風景を眺めながらパドルを動かすのがとても好きだな。人の生活がすぐ近くにある場所はほっとする。
 
 目的地の高木浜の湖のテラスに到着したが、時間はまだ10時で、体力的にも余裕がある。ここで撤収してマキノ駅から電車に乗る予定だったが、もったいないので近江中庄まで漕ぐことにする。この湖のテラスの周辺は、カヤックが多い。あいさつを繰り返して、マキノプリンスホテルの前を通り過ぎ、いつも通り知内川を遡ってみる。この日は琵琶湖の水位は17センチで、水量が多い。前日に雨が降ったせいか、その水が知内川を満たしている。


 
 1、2ヶ月過ぎれば、小鮎をはじめとする魚達の姿でいっぱいになるこの川も、春先のこの季節は静けさを保っている。
 ここから見える山の頂にも雪が残っている。

 知内川の河口で、カヤックから降りて、休憩した後、カヤックに乗り込むときに、バランスを崩し、艇内に水が入ってしまった。
 浅い場所だったので、川底に手を突き、完全なる乗り沈には至らなかったが、深い場所だとやばかったかもしれない。そのため、右腕がびしょ濡れになる。


 知内川から南へ向かうが、そこから先は、カヤックをやっている人は誰もいない。
近江中庄駅近くの浜に到着したのは、11時15分。風が出て、曇ってきたので、ここで撤収した方がいいだろう。この日は、不覚にも食料を持って来るのを忘れていたので、腹も減ってきたことだし。幸い、この近くには例のカレーの店がある。

 この日の漕行距離は14.3キロ。

 電車の本数が1時間に1本しかないので、急いでかたづけなくてはならない。そういう時に限って話しかけて来る人がいる。既にフレームをバラバラにしてダランとした船体布が干してある状態だったのだが、やはりこんな乗り物で永原から来たのが驚きだったようだ。ザックに荷物を収納し、カートにショックコードで固定していたら、ショックコードのフックが砕け跳んだ。樹脂製のフックだからいつかこうなるとは予想していた。

 実は、20代の頃、バイクで沖縄へ行った事があり、そこで荷物を固定するショックコードの樹脂製フックが砕けて、荷物が固定できずに少し困ったことがあったのだ。そんな経験もあり、ショックコードは2本持つことにしている。それが役に立つとは。。

 12時頃にカレーのおいしい喫茶店に入り、マスターに電車の時間を教えてもらい、カレーとコーヒーを楽しんだ後、近江中庄駅へ向かう。徒歩で10分くらいの距離だ。ここは無人駅でキップを買う事が出来ない。そのまま、電車に乗り込み永原で降りる。電車が空いているとは言え、ホームと電車の間に隙間があるので、荷物を電車から降ろす瞬間はいつも緊張する。それが終わっても、永原駅の長い階段が待っている。この駅は改札らしいものがないので、自己申告で窓口で運賃の精算をした。

 車に荷物を積み終えたのは午後1時。完成度や洗練度が高いツーリングではなかったが、今はそれをいつかするための準備期間だと思っている。




アルピナ450と430は大分違うタイプのカヤックですね。電車行での準備なんかは、楽々積み込める430が楽でしょうが、スピードと距離こぎは断然450。

 それにしても永原からでるカヤック乗りは少ないです。かなりいい場所なんですが。逆にこれくらいひっそりしていた方がいいといえばいいんですが。あと残念ながらコンビニが無いのが惜しいですね。

 近江中庄そういえば一度も上がっていません。近江高島から近江今津間も漕いでいないし、開拓の意味も込めていろいろ今年中に行ってみるのも良さそうですね。
 
てっさん | 2012/04/19 13:56
永原は確かに何もないですね。駅の階段はすごく長いですし。。
てっさんでも、近江高島、近江今津間のご経験はないのですね。安曇川の扇状地帯を漕ぐことになりますよね。20キロ弱くらいでしょうか。
楽しそうな区間ですね。
Oe | 2012/04/19 19:32
こんにちは、あのカレー屋さんに行ったのですね。ちょっと「雰囲気のある」お店、大好きです。 

そのカレー屋さんから2キロほど南へ行った所に かわいい喫茶店があります。 週休4日だったと思うんですけど。 ここもいいですよ。 

2つのお店の中間辺りがコウホネが咲く所です。 これからの季節、ノウルシの黄色い花やハマダイコン?の白い花が咲きます。(これは地上) 

ますます旅の面白さが増しますね。 どうぞ良い旅を!


  
ウッドデッキ | 2012/04/23 00:24
今年はまだ寒いせいか、喫茶店の中では薪ストーブが燃えていましたよ。
これからは、良い季節になりますね。
Oe | 2012/04/23 23:34
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