〜カヤックで琵琶湖を旅するブログ〜
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印象的な雲。出艇地まで戻れなかった日。


 天野川の河口右岸から、彦根に向かって漕いだ日の記録。

 カヤックの世界に入ってから今年で3年目になる。3年目というのは、人でも物でも新鮮味がなくなり飽きてくる頃だ。趣味ならやめてしまったり、人なら別れてしまったりする危険な時期でもある。とりわけ、男はこの傾向が強いような気がする。(僕は違うけど)

 最初の年は、何をやっても楽しく興奮した。2年目は、楽しいことだけではなく怖いこともあるのだと思い知った。3年目の今は、気持ちに余裕が出来て無理せずに楽しむ事が出来ている。
 カヤックを始めた時の相棒が仕事が忙しすぎて趣味どころではない状態なので一人で出かけるのだけど、一人なので気が向かなかったり眠かったりすると簡単に行くのを中止して家でゴロゴロしてしまうことがある。おまけに、気候のいい時期は絶好のカヤックシーズンでもあるのだが、そういう時期に限って地域の行事があったりして休日がつぶれるのだ。

 とまあ、そんな感じで一ヶ月ぶりにカヤックに乗った。アルピナ1−450ハイブリッド(以下450)に乗るのは2ヶ月半ぶりくらいになる。

 さあ、用意して水上に出よう。




 この場所は、車の横で組み立てが出来てすぐに出艇する事が出来るのでとても便利だ。便利なんだけど、電車の駅からは遠いのでゴール地点も必然的にこの場所になる。つまり、往復で同じ景色を2度見るわけだ。電車を利用したワンウェイツーリングを経験してしまうと、半分の距離しか進めないこのツーリングスタイルは、不満が残るがまあそれは仕方がない。一度掘った穴を埋めて再び穴を掘る作業に似てなくもない。「往き」だけではなく「帰り」も、楽しいことはあるので、よしとするしかない。景色というのは、角度を変えてみると違うものが見えてきたりするのだ。

 10時頃に到着して準備を始める。9月中旬とは言え、湖岸には夏の名残がめいっぱい感じられる。陽射しもきつい。風があるのが救いだが。いつものごとく汗だくになりながら準備を終え、すぐ近くの料理屋の店先にある自動販売機でジュースを飲む。この日も、バラストにする水タンクを積み込む。しかし、バラストを積んだ状態でカヤックを持ち上げると、船体布にその重量がかかるので、デッキとハルの間の縫い目が解れて来ないのかな。ちょっと心配。

 この浜辺には、包丁で切り落としたばかりのような魚の頭があった。それを踏まないようにカヤックに乗り込む。久しぶりに450に乗るのに、いつも感じていた不安定さは感じない。少しは慣れたということかな。

 天野川河口を左に眺めながら、南へ漕ぎ進む。






  この日は、風があるせいか空気が澄んでいて遠くまで見渡せる。日本家屋の家並みが美しい。

  実は台風が西のほうにいるので、風が心配なのだ。でも、天気予報では風速がせいぜい3メートルくらいとあったので、もし強風でやばくなったら、躊躇せずに近くの陸へ上がるつもりだ。この日は、ベトナム笠は持ってこなかった。風がある日には、笠は向いていない。




 今日も出ました(笑)

 この日発見したトマソン的物体はこれだぁ。


 これは多分、巨大ロボットの頭の部分で、有事の際には上のハシゴからコクピットに乗り込むものと思われる。

 ここのところ、隣国との地政学的関係が悪化しているので、もしかしたらそろそろ動き出すのかもしれない。



 この辺りの湖岸道路は、車でよく通るのだけど、水際に狭いビーチが続いているとは思いもしなかった。人工的なコンクリートで護岸されているか、もしくは木立や茂みに覆われていると思っていたのだ。人の生活が身近にあるこうした水際は見ていて癒される。 





 
 空の色が深い青色になるには、その対象となる明るく白いものが必要だ。南国では珊瑚で形成された白い砂。琵琶湖においては、白い雲。

 風が空気中の水蒸気や塵を吹き流してくれるので、太陽光がそれらに反射する確立が低くなり、まっすぐに地表に降り注いでくる。結果として、空気の透明度は増し空と雲のコントラストはより高くなる。









 上空は風が強いらしく、みるみるうちに雲が流れていく。風は、東側から琵琶湖に吹き込んでいる。この日は彦根近辺、つまり琵琶湖の東側に僕は存在しているので、風が吹いてもその風で波が大きく育つことはない。湖西方面の湖岸では、きっと波が大きいのだろう。










 日本では冬鳥とされているユリカモメ。まだ夏の名残がたっぷりと残っているのに、飛来している。







 カメラを水面ギリギリで構えて、カヤックの横からの風景を撮影してみる。防水カメラではないので、濡れないように慎重に。上にも下にも、ただただ蒼い世界が広がっている。









 左側の三角屋根の建物で、結婚式をやっていた。

 この彦根ビューホテル(旧プリンスホテル)の湖岸は、コンクリートで護岸されていて、今回、最も漕ぐのが苦痛な区間であった。時間的距離にして10分くらいだけど、出来るだけ早くこの場所を通過したかったので、スピードを上げた。

 



 
 気がつくと、コクピットの中で5センチほどの魚が2匹飛び跳ねている。一人で漕ぐ場合(たいていいつもそうだが)、沈した時にスプレースカートが外れなくて溺れるのが怖くって、前の方を少しだけ引っ掛けるように装着している。その隙間から飛び込んだのだろう。小鮎とは違う。どんな名前の魚だろうか。

 スプレースカートについては、いつか誰かに付き添ってもらって、本格的な沈脱を経験してみる必要があると思っている。多分、大丈夫だというのは分かっているけど、もし外れなかったら困るという思いがあるのだ。


 漕ぎ進むと、彦根城が遠くに見えて来た。松原水泳場で昼食を取りつつ休憩する。水上バイクやウィンドサーフィン、バーベキューの客たちが夏の終わりを惜しむかのように騒いでいる。水泳場の近辺でエンジン全開で進まないように注意を促す船(警察か)もいる。
 カヤックの中ではずっと座っているせいか、休憩のときは座っているよりも立っている方が楽だ。立ち姿の状態でおにぎりを食べ、風が心配なのですぐにカヤックに乗り込み岐路に向かう。


 あとは、ひたすら帰るために漕ぐ。岐路を半分くらい過ぎた辺りから冷たい風が吹き始めるようになった。いつでも中断して上がれる状態を確保しつつ漕ぎ進む。ゴールの数百メートル手前の朝妻の辺りで、風が急に強く吹き始めた。ここからゴール地点までは、漁港の防波堤に阻まれていて、上陸出来る地点はない。ここで上陸するか、風の状況を注視しつつ一気に漕ぎ抜けるかいずれかの選択になる。

 風が収束してきたので、カヤックを沖に向けて漕ぎ進む。すると、またもや強風が吹きつけてくる。一目散で再度岸部に向かい、今日はここまで、と撤収することにした。逃げることを想定して漕いでいると風が強くなってきても冷静でいられる。そりゃ波が荒れてきたらやっぱり怖いけど、岸部はすぐそこなのだから。

 やはり450は430に比較すると風や波には強いのだろうと思う。430だったら少し手こずっていたかもしれない。今年は2月に450を買ったばかりなので450しか乗らないかなと思ったら、実はそうでもなく430も乗っている。ツーリングの状況によって、適材適所なのだ。
 





 朝妻緑地で、カヤックを乾かす。近くの木にシーソックとスプレースカートを掛けて風にさらした。うっかりしていると、このまま忘れて帰ってしまう危険性もあるけど(笑)


 この日漕いだのは、9.75キロ。このブログのタイトルに相応しい日だった。
行くもチャレンジ、やめるもチャレンジ。 今回も良い風に吹かれましたね。 それにしてもきれいな空、びわ湖の空をこんなにきれいに写してもらえると感激します。 ありがとうございます!

あのトマソン的物体、実は深さが2000メートルほどあり、びわ湖の湖底に眠るレアメタルを発掘する井戸です。埋蔵量は世界の17%に当たる…


と良いですね。





 
ウッドデッキ | 2012/09/19 12:30
この日は、ほんと空がきれいでした。漕ぎながら空ばかり見ていました。
琵琶湖には、トマソン的物体がよくあるので、おもしろいですね。何に利用するか想像するのが楽しいです。
Oe | 2012/09/19 18:52
 鮮やかな色合いの空ですね!
 琵琶湖名物「突然荒れ」、そういえば最近くらってませんが、今まで何度か痛い目に合ってます。

 
 
てっさん | 2012/09/21 23:37
この日の空模様は最高でした。RAWで撮ったので、後で処理していますけど(^_^;)
いつでも上がれる状況だと心に余裕があるのでいいですね。
Oe | 2012/09/22 00:16
COMMENT









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