〜カヤックで琵琶湖を旅するブログ〜
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冬の名残と初夏の気配の中で花は咲く。



 平地ではすっかり散ってしまった桜も海津大崎では今が盛り。早朝、天候を確認してカヤックを車に積み込み、湖北へ向かう。この日のカヤックツーリングの予定は、永原駅近くの大浦川から琵琶湖に出て、海津大崎を経由してマキノへ向かい、電車で永原駅まで戻るという行程だ。8時過ぎに湖西線の永原駅に到着する。この日の未明に、近畿地方で大きな地震があったので、駅で電車の運行状況を確認してから大浦川の畔でカヤックを組み立てることにする。この地域の桜のベストシーズンの土曜日なので、ファルトを組み立てる人であふれていたらどうしようと思ったのだが、そんな心配をよそに、いつも通り僕一人だ。

 この日はアルピナ1−450ハイブリッドで行くことにする。この艇はアルピナ2ー430よりも荷物の積み方に気を配らなくてはならない。完全に組み上げてからだとカート等の大きな荷物を収納しづらいのだ。そのような理由で、浮力体や荷物を収納しつつ組み立てていく。
 組みあがったカヤックを持ち上げて川べりまで運ぶが、僕には重過ぎる重量だ。運ぶのがかなりきついので、それだけに神経を集中させてしまい、艇をぶつけたりして船体布を傷めないか心配だ。

 9時にカヤックを水上に浮かべて大浦川を琵琶湖へ向けて下る。川岸の枯れた葦に冬の名残を感じる。

 大浦川の河口には、大浦の集落がある。川岸の桜は満開だ。山里と桜と静かに流れる川。何と癒される光景だろう。この時期に、ここに来ることが出来て良かった。

 桜は毎年必ず咲くが、必ず見ることが出来るとは限らない。2月に亡くなった僕の祖母は、今年の桜を見ることは出来なかった。

 来年もここで桜を見ることが出来るのなら、それは幸せなことなのだろう。












 河口から琵琶湖へ入った辺りで、フットブレイスを装着し忘れているのに気づく。しかし、この日は沈した時に備えて、着替えをドライバッグに詰め込んで足元に置いてある。そのため、足がその荷物で固定されるため不便は感じないので、この日はそれで通すことにする。







  本来であれば、大浦川の河口から東に向かい、小さな入り江を一周してから海津大崎へ向かうと、より楽しそうなのだが、そのルートだと沖を1キロほど漕ぐ ので僕一人では危険だ。そう思って前方を見ていると、スタンドアップパドルボードで、沖を移動している人が2人いるのが見える。これって湖に落ちた時、すぐにリカバリ出来るのかな?沖へ出るのは、特に水温の低いこの季節は危険ではないのか?それとも、見た目よりも波や風に強いのか?




 岸辺で目立つのは桜の花ばかりではない。若々し過ぎるまだ柔らかい新緑が初々しい。木々が萌える有様に、初夏の気配を感じる。



 5艇ほどのカヤックのツアーに参加している人たちがいる。インストラクターらしき人が漕ぎ方やカヤックの種類や価格を説明している。
 
 この日は、魞(定置網)に2か所遭遇した。ツアーの人たちはリジッドだということもあり、ワイヤーの上を通過していたが、手で持ち上げたら下をくぐれそうだったので、僕は下をくぐり抜けることにする。沖へ出て、迂回するには距離があり過ぎる。




 1時間くらいカヤックの中で座っていると、姿勢が固定されて背中や腰が痛くなってくるので、一度上陸して休憩することにする。




 海津大崎の岬に近づくたびに花見客が増えてくる。観光船も頻繁に通るようになり、引き波に気を配らないといけないようになる。
 
 船が進むときに後方に発生する引き波とは、波紋が形状を変えたものである。湖に石を投げ込むと同心円状に波紋は広がっていくが、波紋が広がるスピードよりも船の進むスピードが速い場合に波紋は引き波に姿を変える。




 海津大崎の岬の西側は、岩礁地帯になっている。大きな岩が水中に沈んでいて、それに気が付かないと座礁してしまう。そのため、慎重にゆっくりとカヤックを漕ぎ進める。スピードを落とすことで、水中の岩を目視しやすくなるし、座礁してしまったとしても、衝突エネルギーを小さくする事が出来るので艇の損傷を抑えることが出来る。

 そう思って漕いでいると、後方から、KG−1に乗った60前後くらいの男性が、スコップみたいな形状の木製パドルを巧みに操作して、僕の横を漕ぎ抜けて行く。
 その刹那に、僕の目の前で座礁する。でも、パドルを杖みたいにして座礁した岩に突き立ててカヤックを浮かせて脱出して、何事もなかったかのように行ってしまう。慣れた感じの熟練のパドラーに見えたが、底に穴は開かなかったのだろうか?
 パドルのそういった使い方は、木製やアルミならいいのだろうけど、カーボンやグラスだったら、傷めてしまいそうだな。


 しばらく漕いでいるうちに冷たい風が吹くようになり、波も出て来た。ちょうど12時になったので、大崎寺を少し過ぎた辺りで上陸し、持参したおにぎりを食べて、防寒目的でカッパを着た。寒くなって波も出てきたので、楽しくなくなってくる。トイレにも行きたくなってきたが、あいにく近くにはトイレはない。いつもだったら適当に済ませるのだが、花見客でいっぱいなので、そうすることも出来ない。
 ここからはがんばって漕いで一目散にマキノの湖のテラスへ向かうことにする。そんな状況でも、この辺りはカヤックをやっている人が多い。やはり一年で一番カヤックでここが賑わう時期だからか。





 1時頃、マキノの湖のテラスに到着する。この日は出艇してから4時間も楽しんだので、これで十分だ。上陸した場所に桜の木があったので、写真を撮っていると、花見客のオバチャン達がその桜の下に座って昼ごはんを食べ始めた。僕はカヤックを分解し始める。船体布のジッパーを開けていると、オバチャンがカメラのシャッターを押してくれと頼みに来たので、集合記念写真を撮ってあげた。年代的にフィルムカメラかと思ったら、しっかりとデジカメだった。お礼に柿の種をくれた。

 撤収が終わり、カートを引きながらマキノ駅へ向かった。地震の影響で乱れていたダイヤも通常に戻ったらしく、定刻通りの2時51分の電車に乗り永原駅へ向かった。

 この日漕いだ距離は11キロ。


 帰宅後、船体布を乾かして、翌日にチェックしたら船体布に擦れた跡があったので、穴は空いていないけど、念のためスーパークリアを塗っておいた。
 来年もまた必ず、この時期にここに来よう。


Oeさん、こんにちは。海津は四季を通して美しいですが、桜の海津は欠かせませんね。カヤックが一番賑わう時と所でもあります。

いつかご一緒できたら嬉しいです。
ウッドデッキ | 2013/04/16 22:20
ウッドデッキさん。コメントありがとうございます。
僕が今までに訪れた琵琶湖では、海津が一番ほっと出来る場所です。
今年はもう少し別の場所も行ってみようと思っています。
そのうち、どこかでご一緒しましょう。
Oe | 2013/04/16 23:15
 このルート、何度か行ってますが、飽きません。
 この時期の海津はやはり別格的なよさです。そしてどこに今だけカヤック乗りがおったんだ?と思うほど湧いてきます・・・・。

 永原、カヤック出撃にはいい場所だと思うのですが、意外と人はいないですね。

 
 
てっさん | 2013/04/23 00:15
てっさん。
このコースは桜の時期や紅葉の時期、距離も手ごろだし駅も近いので僕も気に入っています。またそのうち、ご一緒しましょう。
Oe | 2013/04/23 20:56
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