〜カヤックで琵琶湖を旅するブログ〜
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海津大崎で花見カヤック

 今年もスケジュールをやりくりして、海津大崎の花見カヤックを漕ぐことが出来た。カヤックに乗るのは、4ヶ月ぶりになる。やはり陽射しが温かくなってくると水辺が恋しくなる。

この日は、アルピナ1−450ハイブリッドを使用する。450に乗るのは昨年の安曇川扇情地帯を漕いで以来なので、半年ぶりとなる。1次安定性が低いので、カヤックの乗り降りには注意しなくてはならない。

8時半頃、いつものごとく永原駅に到着する。天気は曇り。数日前まで、この日は雨が降る予報が出ていた。曇りでは桜の色と周囲の風景のコントラストが映えないので最高のコンディションとは言い難いが、それでも花見カヤックが出来ないよりはいい。

大浦川の出艇場所には、フジタカヌーのリジッドカヤックの二人組みの男性が、準備をしておられたので、挨拶をしつつ、僕もカヤックを組み立てる。彼らは前日に海津大崎を漕いで、この日は菅浦へ向かうとのこと。

カヤックの組み立て途中に、永原駅から海津大崎に花見ウオーキングに行くと思われる関西のおばちゃん達20人くらいに囲まれて、いつもよく聞かれる質問に答える。どこまで行くのか?どうやって運ぶのか?いくらするのか?

実はこの日、日常生活のストレスが溜まっていたので、カヤックに乗って気分を変えたいと思っていたのだ。そういう精神状態の時に、旅先で見知らぬ人と罪のない会話をするのは心が和む。

フジタカヌーのリジットのお二人を見送った後、忘れ物をした事に気付く。パドルフロートとビルジポンプを持ってくるのを忘れた。そんなわけで沈してもすぐに上がれるように岸ベタを漕ぐ事に徹することにした。敢えて、徹しなくても一人で沖へ出るのは怖いのでいつもほとんど岸近くを漕いでいるのだけど。
ビルジポンプはなくっても、人工セーム革と水を艇内から掻き出す容器はいつも持参しているので、それは問題ない。(大阪の鶴橋で買ったキムチが入っていた容器なんだけど、もちろん臭いが残らないように洗ってある。)

準備が整ったので、9時30分に出艇する。いつものごとく、大浦川は静かだ。天候が曇りで少し気温が低く肌寒いためか、春の陽気は感じられない。枯れた葦の風景等、まだ冬の名残があちこちに残っている。






ここはいつもの撮影ポイント。大浦川は河口近くになると両岸に集落が見えてくる。人の生活が感じられる水辺は、とても癒される。こんな光景の中を一日中、漕いでいてもいいのだけど、大浦川はこの辺りで琵琶湖となるため、川くだりはここで終わり。

理由は分からないけど、この辺りからカメラの調子が悪くなる。突然、2EVほど露出オーバーの写真しか撮影出来なくなる。RAWではなく、JPEGで撮影してみるとそれは改善されたが、理由は分からないまま。曇りなので、撮影には適した条件ではないので、JPEGで我慢して撮影することにする。

1時間ほど漕いだので、陸に上がり、熱いお茶を飲みながら休憩することにする。さすがに、桜の名所の日曜日なだけに、湖岸は花見客が多い。観光船も大小様々な船が行き交っている。
短い休憩の後、カヤックに乗り込もうとして右足をカヤックの中に入れた瞬間、観光船の作る波が押し寄せてカヤックが暴れて、僕の体にぶつかるような形になり、転覆してしまった。僕自身は腰まで水の中に浸かってしまった。花見客が見守る中、転覆したカヤックを元に戻して、艇内に入った水をキムチ容器で排水する。花見客に、大丈夫ですか?と尋ねられたが、

「濡れるのが前提の遊びなので、これは普通ですよ。(でも、僕的には始めての事故ですけど)」

と、強がってみる。シーソックを装着していたので、浸水はそれほど多くはなかった。ウェアリングは、ホットカプセルとロングジョン、ネオプレーンのソックスの上に長靴であったためか、寒さは感じなかった。濡れた瞬間、水が冷たかったのだが、数分もすれば大丈夫だった。

正直なところ、僕にとってこれは初沈だったりする。沈なんかしたら精神面が悪化してその日のツーリングは楽しくなくなると予想していたが、今回は違った。先ほども書いたが、日常のストレスを溜め込んでのカヤック行だったのだが、この沈でストレスが飛んでしまったくらいに感じた。

この日は、それ以降、楽しい気分になってくる。残り6キロほどをゆっくり漕ぐことにする。




先ほど沈した時に、カメラを濡らしてしまったようで、レンズの内部に水が入り込み、まるでフォギーフィルターをかけたような写真しか撮れなくなってしまった。この日のツーリングはカメラにとっては受難続きである。防水カメラを使えばいいのだけど、どうしてもRAWで撮影したいという理由がある。RAWで撮れる安価で高性能な防水コンデジがあればいいのだが。

さらに1時間ほど漕いだ後に、昼食のために上陸する。先ほどの沈で昼ごはんが濡れていないか心配だったが、意外にも大丈夫だった。シーソックのおかげだ。流木に腰かけて湖面を眺めながらおにぎりを食べていると、20台くらいの水上バイクに乗った人たちがその浜に上がってきた。水上バイクの調子が悪いらしく、調整のために上陸したようだ。さわがしくして申し訳ないという旨の挨拶を丁寧にしてくれて恐縮した。

  海津大崎の先端は岩礁地帯になっている。岸沿いに漕いでいると、岬を回りこむようにして進むことになるので、先の見通しが利かない。そのため、観光船と衝突しないように気を配らなくてはならない。この季節の観光船は、乗船客に桜を見せるために、出来るだけ岸に近付こうとする。こちらも岸沿いを漕いでいるため、どうしても観光船との距離が近くなってしまうのだ。

  マキノの高木浜へ到着し、撤収する。マキノ駅は海津大崎の花見客であふれていた。それにしてもマキノ駅も永原駅もエレベーターを設置してほしいと切に願う。特に、永原駅は階段がとても長い。永原駅でカヤックを車に詰め込んだ後、帰宅するが、途中で朝、永原で会ったフジタカヌーのお二人を見かけた。この日漕いだ距離は11キロ。

毎年、同じ季節に同じ場所を漕いでもそこで出会う人たちや、引き起こされる出来事は同じではない。来年も桜の季節にまたここに戻ってこよう。


 

初沈は、びわ湖の女神の歓迎キスだったのではないでしょうか。 今年は(も!)良いびわ湖となりますように。
ウッドデッキ | 2014/04/26 00:21
こんにちは。今回も味のあるレポートでした。いつも更新たのしみにしています。
てらぞの | 2014/04/26 07:56
ウッドデッキさん。
沈が女神のキスなら、沈しっぱなしでもいいかもしれません。でも、蛇女みたいな女神だったら困りますけど。
Oe | 2014/04/26 18:42
てらぞのさん。
ご覧いただきありがとうございます。単なるツーリング記録なのに、お付き合いいただきありがとうございます。これから水辺が楽しくなる季節ですね。
Oe | 2014/04/26 18:44
はじめまして
いつも美しい琵琶湖の写真を拝見させて頂いております。琵琶湖の比較的近くにお住まいのようで、関東在住の私からすると羨ましい限りです。
ご存知かと思われますが、防水デジカメでRAW出力できるものだとニコン1AW1あたりが比較的コンパクトなのではないかと思います。
最後になりましたが、リンクさせて頂きました。不都合がございましたらご連絡下さい。
ふかみどり | 2014/05/03 21:41
ふかみどりさん。はじめまして。

そのニコンのカメラは知らなかったです。レンズ交換式なのに防水なのですね。これが一台あれば文句なしですね。でも、お値段が高めですね。しかし防水ハウジングを買うよりは、これを買ったほうがいいかも。気になるカメラなので研究してみますね。

琵琶湖は、カヤックをするにはギリギリ日帰り圏内ですね。なかなか僕の写真では、ブログを見ている皆さんには伝え切れていない部分もありますけどね。

こちらでもリンクさせていただきました。
Oe | 2014/05/03 23:30
Oe様

お返事どうもありがとうございます。

オススメしたカメラ、自分が欲しかったりするのですが、意外と非防水カメラをカヤック上で使っていて、どこまで使うか不明で購入に至ってません。笑

日帰りギリギリだったんですね。湖西はともかく周辺の地理に明るくないこともありもっと近いものかと思っていました。確かに奥琵琶湖となると大津からでもそれなりに時間が掛かりますもんね。

写真、自家処方までされているとは恐れ入りました。私は数年前まで自家現像をやってましたが、最近は悪魔に魂を売り渡してしまって専らプリントだけになっております。オルタナティブにも興味ありありなのですが、その他の遊びの時間との兼ね合いで今ひとつ踏み出せないでいるような状況です。
ふかみどり | 2014/05/06 21:06
ふかみどりさん。

こんなところで、自家現像経験者の方と出会えるとは思ってもみませんでした。
確かに、写真は、やる事が出来る選択肢がとても多いですね。一生分では足りないくらいです。でもその前に、フィルムが購買可能な価格で維持されのかが問題ですが。

カヤックで使うカメラは、悩ましい限りですね。
Oe | 2014/05/06 22:42
COMMENT









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