〜カヤックで琵琶湖を旅するブログ〜
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姉川河口

 この日、天気予報によると午前9時頃から風速4メートルの北西の風が吹くらしい。今回、漕ぐつもりなのは長浜市の南浜から姉川にかけての予定なので、琵琶湖の北西側から入った風が西岸に向けて波を運んでくるのを留意する必要がある。そういった理由で漕ぐのなら朝早い時間に限ると思い、8時半には出艇した。5月の終わりとはいえ、水温はそれほど高いわけではない。念のため、ロングジョンを着込んだ。

 前回、沖島で愛用していたカメラを水没させてしまい、いろんな機種を比較検討して、型遅れのフジの防水コンデジを安く手に入れた。今回からこのカメラを本格運用することになる。

 

 「カヤックが趣味」と言っても、その楽しみ方は幾多もある。冒険心をくすぐられるような漕行も好きなのだが、陸上生活では見られないような景色を発見しながら漕ぐのは、とても楽しいものだ。特に僕の場合、物事がどう見えるのかということがとても重要で、気に入った光景を発見するとその喜びは大変大きくなる。肉眼では捉えきれない光景も多々あるので、そうした光景をレンズを通して拾い上げながら漕ぎ進むのだ。カメラ任せでは決して気に入った調子の画像にはならないので、このブログの写真はすべて僕好みに調整してある。

 

 南浜から北西に向かい、姉川河口から川を遡る。河口部分は砂が堆積しているので浅くなっているせいか、琵琶湖からのうねりが波を作り出している。湖北地方で琵琶湖に注ぐ川では、姉川が一番大きいのではないだろうか。そして何よりも水が澄んでいる。澄んでいるはずなんだけど、この日は数日前に降った雨のせいか透明度が低いような気がする。

 温かくなってきたので、藻類の影響もあるのかもしれない。琵琶湖は広く見晴らしがいいのだが、天候の変化で急激に状況が悪化するので、どこか油断出来ないところがあるのだが、こうした川は穏やかな気分が味わえる。

 

 9時を過ぎると少しだけ風が吹き始め、雲をどこかへと運び去った。カヤックの横から水面を覗くと、薄く残った雲と太陽が川面に落ちている。ボリュームのあるカヤックは、プカプカと浮かぶのには最適だと思う。アルピナ450は、スピードや組み立て時間の短さ、カヤックとしての格好良さ!?は、アルピナ430より優っているのだが、静止時の安定性においてはやはりアルピナ430に軍配が上がる。だって、そういう艇だからそりゃそうなんだけど。

 

 姉川は、ある程度漕ぎあがると浅くなってしまい、ファルトではそれ以上進めなくなる。そこで止まって岸辺の風景を眺めていると、一瞬、舳先にセキレイが止まった。僕が驚いて舳先を見た瞬間、セキレイもすぐに飛び立って行った。ただの浮遊物だと思って羽を休めようと止まったら、人が乗っていたので驚いたのだろう。その刹那、羽が躍動し、空気を掻き回すようなブルブルという音が聞こえた。

 

 この日、姉川の川辺は香しい空気に満ちていた。この花の香りだと思うけど、どんな名前の花だろうか。

 

 カヤックの横に手を伸ばして、水中にカメラを入れて撮影してみる。この画像は上下逆ではなく、水面に川底が映り込んでいるのだ。

 

 

 その後、水面際から見える光景に惹かれ、写真をたくさん撮った。

左側の水面が盛り上がっているのは、カヤックが水を掻き分けて進むため、両舷の水面が盛り上がるためだと思われる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 これはとても興味深い光景だ。水平に浮かんでいた雲が、水面で屈折し凹んだように見える。

 漣がさながらパレットナイフのように、川底の色と空の色を混ぜ合わせて、その時々で様々な色を作り出している。
 河口近くまで戻ると、琵琶湖から押し寄せる波が音を立てている。背が立つほどに水深が浅いのは分かっているけど、押し寄せる波というはちょっぴり怖い。つくづく神経が細いなあと思う。

 

 11時前には、出艇地の南浜へ戻った。出発した時の雲はすっかりどこかへ行ってしまい、浜辺に運び上げたカヤックの船体布の上を気持のよい風が吹き抜けていく。この日の移動距離は6.8キロ。

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